
もうひとつの物語
自分を軽蔑しながらの子育て
「わたし頭がおかしいんじゃないか」と
息子を叩き、泣き。


11歳ごろ
ある晩、ストレスと過労で私が緊急入院。
さすがにこのままではまずいと自覚。
このころ、NVCを教えてくれた友人がカードを使いながら息子と話をしてくれ、友人から「息子くん、「このカードで気持ちを整理するやり方に希望を感じる」って教えてくれたよ」とフィードバックがある。
また、息子の朝のめまいや腹痛などは漢方を飲んで少しずつ改善してくる。

少しずつ学校に行くようになるが「誰も俺を気にかけてくれない」と、過呼吸を起こすことも。
12歳〜14歳ごろ
私がNVCを学ぶ中で、息子と一緒に「気持ち」や「ニーズ」について話す機会が少しずつではあるが増えていく。
学校に行ける日も増え、卒業式には友達と肩を組んで写真を撮れるまでに。

その後、中学には行けるようになったものの、「卒業する頃には辛い人生を変えたい」と言ったり、眠れなくなり「心療内科で薬飲まないとダメかなあ…」と本人から言ってくるなど、順調に見える中でも揺れは続いていた。
でも私は以前のようにイライラしたり不安を感じることはなく、何かあれば「私がカウンセリングしよう」くらいに構えることも出来ていた。
そして以前のように「そうなんだね」と言うだけの聴き方ではなく、息子の気持ちや大事にしたいことを代弁したり、私が心配していることや不安なことも隠さず伝えた。
15歳〜現在
中学卒業間際、”中学3年間を終えて学んだこと”のプリントに
「仲間も友達も本気で出来ないと思ってたけど、自分次第でどうにでもなることが分かった」
「僕には、夢がたくさんあります。小さなものも入れたら、100個くらい。しかもそれはどれも、世の中に無くても困らないようなことなんです。だから、もし有ったらプラスにしかならないということです。」
と書いていた。
現在、高校生の息子とはヘアサロンやカフェ、LIVEに一緒に行くなど…
その際も、お互いスマホを見ずに話したり、自然と荷物を持ってくれることも。
小学生の時より高校生になった今の方がお互い心地よく、安心できる時間と空間を共有できている。
また、NVCに出会う前とは違い冗談を言って笑ったり、「ありがとう」を言うことも格段に増えている。

息子誕生〜3歳ごろ
2007年、息子誕生。
根性で陣痛を逃しすぎてしまい、30時間かかってやっと生まれる。

手作り離乳食、布おむつなど「べきねば」で自分をしばる日々。
産後うつなのかわからないけど涙も止まらず。
ママ友付き合いも余計疲れ、児童館からも足が遠のく。
可愛いとも子育てが楽しいとも思えず、ただただ苦しい。
保育園を嫌がる息子に元夫が「お前マザコンだな」と言い放ち、殺意を覚える。
9歳〜11歳ごろ
小学校3年生のころ、友達の反応を息子が過度に気にし始める。
担任の先生の大声に怯えるなど、精神的に不安定になってきたのがこの頃。
ちょうど離婚前後だったため、「私のせいなんじゃないか」と考える。

離婚後の私は朝7時前に出勤していたため、そのあと学校に行く息子に家の戸締りをさせていた。
そのプレッシャーから、学校から「家の鍵をかけたか不安だから帰りたい、と息子さんが言ってます。帰らせてもいいですか?」と頻繁に連絡が来るように。
だんだん、息子はめまいや頭痛、腹痛で学校を休みがちに。
家ではお昼のお弁当も食べず、暗くなっても電気をつけず、夏は汗だくでひたすらゲームや動画三昧。
家でずるずると時間を過ごす息子を見るに耐えかね、毎日暴言を吐いたり叩いたり。このままどこかへ行って楽になりたい、と、息子に「お母さん出てく」と脅すことも。